四国遍路・同行三人

2006年06月04日(日) ~2006年07月18日(火)
総歩数:1568725歩 総距離:1020km

2006年07月11日(火)

旅館小松~63番吉祥寺~64番前神寺~蔦廼屋

歩数:50548歩 移動距離:32.9km
昨夜、ちょっとしたことがきっかけで、色々と考えていると頭が冴えてしまって結局朝まで一睡もできなかった。これまでの日常生活の中ではなんということもないことなのにこれほどの影響を受けることに自分でも驚く。ちょっとしたことでもペースを乱されることにつながりかねない程心身ともにぎりぎりの状態なのだと再認識させられた。
6時30分出発。今日は朝から快晴、暑くなりそうだ。寝不足と重なってイヤだなぁという気持ちが正直なところだ。
6時50分吉祥寺に到着。20分、2261歩。
納経所は7時から開くので先に参拝をしているとやがて7時になり、納経所へ行く。今回の旅で唯一の一番乗りである。7時05分出発。

7時48分64番前神寺に到着。43分、4674歩。
このお寺はJR石鎚山駅から近く、また石鎚山神社の本社もすぐ近くである。今日は丁度石鎚山の山開きの行事が行われていた。これは後になって思ったことなのだが、折角山開きの時に行き合わせたのだから石鎚山に登ってみてもよかった。ただ、これは今回の旅全般を通して言えることなのだが、この時もそんな心の余裕がなく、とにかく一歩でも先に進むことばかりを考えていた。
後になって考えるとちょっともったいないことをしたなと思うものの、まさに後の祭りなのである。

今日の参拝はこの二寺のみで後は三角寺を目指して歩くのみである。8時13分出発。

歩き出すとやはり暑い。時々雲の中に太陽が入るとホッとする。この状態が少しでも長く続くようにと願いながら、日が翳っているうちに少しでも先に進もうと急ぐ。日が差し始めるとできる限り木陰を選んで歩き、日差しがより強くなると休憩をとるという具合に我ながら涙ぐましい努力を続けた。今日は歩いているといつも以上に色々な方々から声をかけられた。
「照ると暑いね。」「がんばってくださいね」「ご苦労様」
道端に立っておられたおばあさんは両手を合わせて私を拝み、「がんばってね」と大きな声を掛けてくれた。
この時は何故か不意に涙が出そうになった。四国独特の雰囲気なのだろう。
皆さん、暑さの中を歩くことの大変さをわかってくれ、その大変さを分かち合ってくれているのだろうと思う。

暑いので水分補給が必須である 私の住んでいるところでは自販機は色々な場所に備えられていて必要であればどこででも買うことができる。それが当たり前になっているのだが四国では山の中ではなくても自販機が中々見つからないことが時としてある。そのためペットボトルをかばんの横に差し込んでいて常に残量に気を配りながら歩くのだが時として失敗することがある。今日も遍路道を歩いていて飲み物がなくなってしまった。一応住宅が並んでいる道だったのでどこかに自販機があるだろうと思いながら歩いていたのだが、なかなか見つからない。喉が渇いてくる。困ったなと思いながら歩いているとある一軒の家でご主人と思しき方が庭に出られていたので、「この近くに自販機を置いているところはありませんか」とお聞きした。その方は「アッ、ちょっと待ってね」と言われて家の中に入り、なんとジュースを二本持ってこられたのだ。驚いて、「いや、そんなつもりで言ったわけではありませんので」と言ったが、「いいから飲んでいきなさい」と手渡してくれる。なんだか催促したようで心苦しかったが、でもこういう時の親切は本当にうれしいものである。

大きなスーパーマーケットがあったので昼食を買い、どこか食べる場所はないかと探しながら歩いていると、
「お遍路さぁ~ん、冷たいコーヒーでも飲んでくださぁ~い」と大きな声がして女性がパックに入ったコーヒーを持ってきてくれた。有難く受け取らせていただき、この近くにベンチのような座る場所はないか聞くと少し先にお遍路さん用に準備された休憩所があると教えてくれる。教えられたとおりに歩いていくと棚に本が多数置かれた小屋のようなつくりの建物が道路に面してあり若い遍路姿の男性とおばさんがいた。ここに入って昼食を食べながら話をする。おばさんはこの地方の検針員の方だったが、男性は埼玉から来ていて野宿をしながら歩いているそうで昨日の横峰寺でくたびれて今日はあまり歩く気がしないといっていた。ゆっくり、気ままに歩いている様子で次から次へとせっかちに歩く私とは対照的な感じだった。

午後からは雲が広がってきて歩くには大分楽だったのでペースも上がり、15時43分今日の宿蔦廼屋に到着。7時間30分。43113歩。

部屋に入って一休みしているとなにか臭う。汗臭いのである。。着ている物は毎日宿で洗濯をしているので臭うはずはない。何の臭いなのだろうと思って臭いの元を探してみるとカバンだった。背中に出た汗がカバンについてそれがとても汗臭いのである。自分でも臭うのだから周囲の人たちにも臭っているだろう。それで宿の風呂場でカバンを洗う。とにかく一日にかく汗の量が半端ではないのだ。思わぬところに影響が出てくる。気をつけなければ。

マッサージを頼むと宿の近くにあるのでそちらへ行ってほしいと言われる。行ってみると整体だった。ここはベッドも整体専用のものらしく、これでは出張はしないだろうなと思った。高校のスポーツクラブの生徒の治療をしているようで、複数の生徒から何度も電話が入っていた。整体師さんが歩いて遍路をする人を見ているとすごいなぁ、よくやるなぁ、と感心します。自分はとてもできませんと言われていた。

計算では残り7日。もう7日しかないと思わなければならないのだろうが、まだ7日あるとつい思ってしまう。
かなり疲労が蓄積してきていることがよくわかる。もう一息がんばって、なんとしてでも結願したい。

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