名産情報~本物だけが残る、江戸から受け継いだ技~
お江戸日本橋といえば、いつの時代も榮太樓
もともと井筒屋という名で営んでいた菓子屋だったが、三代目の細田安兵衛(幼名:栄太郎)が1857年、日本橋で金つばを焼いて売り、幼名から屋号をとったことから現在の榮太樓が始まった。
榮太樓の金つばは現在、小豆餡を包んだ金つばと、栗餡を包んだ栗金つばの2種類があり、手包みで丸い江戸金つばの形にこだわって150年以上も伝統の味を守ってきた。
また、「梅ぼ志飴」も榮太樓を代表する銘菓だ。色が赤く、昔は切り口を指で摘んで製造していたため表面にシワが入ったことから、梅干しに色形が似ていると「梅ぼ志飴」と名づけられたのだとか。純度の高い上質な砂糖でつくられているため、幾つ舐めても口の中が荒れず、「唇に照りが出る」と明治頃の上方の舞妓たちにも大変な人気で、東京土産として喜ばれたそうである。
日本が誇る粋なそば文化
明治2年の創業以来、140年以上江戸の味を伝えてきた室町砂場は、「天もり」発祥のお店だ。「天もり」は、夏でも美味しく天ぷらそばを食べたい、という思いから昭和22~3年ごろに考案されたそう。
温かくだしの利いた濃い目の江戸前つゆに、芝海老と青柳の小柱の歯ごたえの良いかき揚げが入っている。そばの実の芯だけを曳いた更級粉を卵でつないだそばは、白くて細いがもっちりとした弾力で江戸っ子を虜にしてきた。そばつゆで味付けした卵焼きもおススメの一品で、必ずそばと一緒に頼む常連さんも多いのだとか。
元祖佃煮の老舗、伝統と革新の5代目!
佃煮一筋で148年の伝統を誇る鮒佐は、創業文久2年(1862年)。
初代佐吉が品川沖で時化(しけ)に遭って佃島に漂着し、その際に地元の漁師が雑魚を塩で煮ているのをヒントに、醤油で小魚を煮込む現在の佃煮の原型を創ったといわれている。
今一番の人気は“お試しぶぶ漬けセット”。江戸前の辛口な味付けの佃煮が5種類入っていて、どれも炊きたてのご飯にピッタリ。鰹と昆布のだしが付いているので、お茶漬けにして佃煮をトッピングすれば何膳でも食べてしまいそうな美味しさだ。
文豪たちが愛する“ホンモノ”の職人技
日本橋に初代佐助が小間紙屋を開業したのが文化3年(1806年)、現在に至るおよそ200年にわたり、品質の高い和紙、紙製品を世に送り出し続けてきた榛原。そのデザイナーの中には大正期を代表する詩人で画家の竹久夢二も在籍し、今もまったく色あせることのない斬新なデザインを数多く提供、そして自身もはいばらの製品を愛用してきた。
1枚づつ職人が手摺りした便箋や、100年以上前のデザインを復刻した団扇など、紙がこんなに美しかったのかと目が覚めるような商品ばかりがズラリと並んだ店舗に、ぜひ一度足を運んでみてはいかがだろう。

