見どころ~旅籠から養蚕業への変遷を建物に見る~
海野宿を訪れたら、ぜひ次のポイントにも注目して町並みを見てほしい。
そこから江戸・明治を生きた人々の息遣いを感じることができるだろう。
特徴的な海野の建築物

屋根の上に、小さな屋根がある。
これは「気抜き」と呼ばれ、旅籠として使われなくなった後、客室を蚕室として使う際、保温のため焚いた火の煙を出すために造られたものである。宿場から養蚕業へ、という変遷を物語る特徴となっている。
気抜き

海野宿は、格子戸の美しい町並みだ。
2階部分の格子は長短2本ずつ交互に組み合わせた「海野格子」と呼ばれ、この地域特有のデザインとなっている。ちなみに、1階部分の格子戸は、そのほとんどが明治以降に作られた。
海野格子

江戸時代の旅籠屋造りの建築物は、2階部分が1階よりも張り出した造りとなっている。雨の日、旅人が身支度の際に濡れないようにとの配慮だと言われる。
2階部分が張り出した出桁造り

「うだつ」とは、建物の両側にある壁を屋根より一段高くして小屋根をつけたもので、防火壁の役割を果たした。明治に入ると、装飾的な意味合いが強くなり、「袖卯建(そでうだつ)」と2階部分が張り出した出桁造り呼ばれるようになる。また、お金をかけられたことから裕福な家の証ともなった。
このことから、出世しない、地位が上がらないという意味の「うだつが上がらない」という慣用句の語源であるといわれている。
ちなみに、徳島県美馬市脇町、愛知県美濃市美濃町も「うだつ」の町並みとして有名である。
明治期以降に作られた袖卯達
白鳥神社-海野氏・真田氏の氏神
白鳥神社は、日本武尊(やまとたけるのみこと)が東征の際ここに滞在したという言い伝えがあり、海野氏や真田氏も氏神として篤い信仰を寄せた、由緒ある神社である。
また、土地を守る産土神(うぶすながみ)として、地元の人々から今も大切にされている。
白鳥神社
紅葉が見事な白鳥神社の大銀杏
秋晴れの海野宿
旬の食材を無人販売
通学路でもある街道
偶然出会ったお侍さん
