弘法杉こうぼうすぎ

旧東海道を横切る大沙川の堤上に、樹高26m、周囲6m、樹齢約750年の杉がある。この大杉を古来より弘法杉、または二本杉と人々はよんでいる。
伝説によれば、もとは2本あって並立していたが、洪水のために堤防が崩壊して一樹は倒れたといわれている。昔からこの地方の子どもが左手で箸をもって食事をするものは、この木の枝で箸を作って使用させると自然と右手で食事をするようになるといわれている。そのために、下の方の枝はたいてい切り取られていたと伝えられている。
一説によれば弘法大師(空海)がこの地方を通過した時、二本の木を植えたとも、また弘法大師が食事をしたあと杉箸を差しておいたのが芽をだしたとの説がある。その後、大風のために折れて朽ちたので里人が再び植えたが、安永2年(1773年)の台風でそのうち1本が倒れたともいわれている。

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弘法杉
弘法杉

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